運命の第3戦、日本人が刻んだ三つの物語 ― 鈴木の快音、ダルビッシュの苦闘、吉田の意地

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ポストシーズンは、数字以上に「物語」が刻まれる舞台です。短期決戦のワイルドカード、その最終章=第3戦に、日本人選手たちはそれぞれの覚悟を持って立ちました。結果は分かれても、爪痕はくっきりと残った。

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鈴木誠也:日本人対決で生まれた左翼線二塁打

リグリーの空気が張り詰めた2回、ダルビッシュ有の内角カットボールを、鈴木は三塁線へ切り裂く二塁打に。これはポストシーズンの日本人投打対決で初の長打という歴史の一打。ここから好機が広がり、カブスは先手を奪う展開へ。鈴木はその後、押し出し四球でホームも踏み、流れを確かに自軍へ手繰り寄せた。

この日の鈴木は4打数1安打ながら、公式戦から続く10試合連続安打、8試合連続長打を継続。カブスは3–1で勝ち、NLDSへ。勝負所で“線”を引く一打だった。

ダルビッシュ有:21球、1回0/3。短い夜が示した矜持

第3戦の先発マウンド。初回を無失点で切り抜けた直後の2回、先頭打者に安打を許すと、続く鈴木に左翼線二塁打。死球、適時打が重なり、1回0/3、21球、4安打2失点で無念の交代となった。

試合後の言葉は率直だ。「内に抜けたカット。彼(鈴木)はインコースを打てる」。結果を引き受け、相手を称える。勝敗の色に関わらず、その姿勢にベテランの矜持は宿る。

吉田正尚:孤軍奮闘の2安打、4番DHの責任感

ブロンクスの第3戦。吉田は「4番・DH」でポストシーズン初スタメン。ヤンキースの剛腕ルーキー、キャム・シュリトラーの前でチームはわずか5安打だったが、そのうち2本を吉田が記録した。

  • 第1打席(2回):甘く入ったカットボールを左前へ。
  • 第2打席(4回):外角高めの約100マイル(※スポニチは99.7マイルと伝達)の速球を中前へ。

得点には結びつかず0–4で敗戦。それでも、重圧の中で結果を持ち帰った4番のバットは、確かに記憶に刻まれた。

結び:第3戦を越えて、日本人が彩ったワイルドカード

この日の主役は、鈴木の快音/ダルビッシュの苦闘/吉田の意地。そして視線をワイルドカード全体に広げれば、10月を駆け抜けた“日本人の連鎖”が見えてくる。

  • 大谷翔平:第1戦で2本塁打。第2戦では、山本の大ピンチ脱出直後にタイムリーで流れを決定づけた。
  • 山本由伸:第2戦に先発で7回途中まで。6回無死満塁を無失点で切り抜け、試合のターニングポイントを作った。
  • 佐々木朗希:第2戦の9回を三者凡退。最速101.4mphでドジャースの突破を“日本人の手”で確定させた。

短期決戦の白球は、未来を選ぶ意思表示に似ています。勝った者も、敗れた者も。その一打、その一球に、僕らは日本人の物語を見た。

参考ニュース・情報源

※本文は上記の一次・公的ソースに基づき再検証済み。

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