「診療報酬改定」と聞くと、患者側には遠い話に見えます。
でも実はこれ、病院や薬局が“どんな医療を重視しやすいか”を決めるルールで、私たちの通院の形・説明のされ方・在宅の使いやすさを静かに変えます。
この記事でわかること
- 患者の自己負担は「変わる?変わらない?」の結論
- 診療報酬改定 2026 は「いつ」決まる?(厚生労働省・中医協の流れ)
- 改定率って何?患者に関係ある?
- リハビリ/薬局/歯科/栄養/訪問看護/精神科で、患者の体験はどう変わる?
- 高額療養費や入院費(食費・光熱水費)の注意点
- そのまま使える「医師・薬剤師に聞いていい質問テンプレ」
目次
結論|「負担割合」は多くの人は変わらない。でも「支払額」は変わることがある
まず一番気になるところから、結論です。
結論:
- 1割・2割・3割などの自己負担割合そのものは、診療報酬改定だけで急に変わる話ではありません。
- ただし診療報酬改定で医療行為の値段(点数)や算定ルールが変わると、同じ割合でも窓口で払う金額が増減します。
仕組みはシンプルです。
窓口での支払い =(医療行為の合計額)×(自己負担割合)
つまり「割合が同じ」でも、合計額が変われば支払額は変わります。
【重要】入院する人は要注意|食費・光熱水費の負担が増えやすい
2026改定で、患者側の負担が見えやすく動くのが入院関連です。
入院で影響が出やすいポイント
- 食費:おおむね 40円/食 の引き上げ(低所得者は20〜30円/食)
- 光熱水費:おおむね 60円/日 の引き上げ(指定難病患者等は据え置き)
ざっくり試算(イメージ)
- 1日3食なら:40円×3=120円/日
- 光熱水費:60円/日
合計で 約180円/日。短期なら軽微でも、長期入院だと合計が効いてきます。
診療報酬改定 2026 は「いつ」決まる?(厚生労働省・中医協の流れ)
患者の立場では「いつから何が変わるの?」が一番知りたいですよね。
ただ、診療報酬改定は「一日で全部が決まる」ものではなく、決まる順番があります。
患者向け:ざっくりの順番
- 厚生労働省:改定の大方針(=設計図)を示す
- 中医協(中央社会保険医療協議会):細かい中身(点数・要件)を詰める
- 告示・通知:最終確定(運用が現場に落ちる)
患者としては、「もう全部決まった?」より「これから何が変わりそう?」の方が役立ちます。
改定率とは?患者への影響の読み方
改定率はニュースでよく見ますが、患者側はこう考えるとズレません。
- 改定率:医療費全体の「枠」の話
- 患者の支払い:あなたが受けた医療の合計 × 負担割合
つまり改定率がプラスでも、あなたが受ける医療の中身がどう配分されるかで、支払額の体感は変わります。
分野別|患者の体験はどう変わる?(リハビリ/薬局/歯科/栄養/訪問看護/精神科)
ここからは「患者の生活」に近い話に絞ります。
診療報酬改定 2026 リハビリ|「回数」より「生活が良くなったか」へ
- 目標(何ができるようになりたいか)を確認される
- 生活に直結する動作(階段・外出・着替えなど)に寄る
- 結果に合わせて内容が調整されやすい
コツ:「困っている場面」を具体的に言うほど、リハビリが噛み合いやすいです。
診療報酬改定 2026 薬局|“渡す”だけじゃなく「飲めてるか」を見る方向へ
- 飲み忘れ・副作用・飲み合わせの確認が増える
- 電話・アプリ等のフォローが増える可能性
- 薬が多い人は整理提案(まとめる/減らす)が出やすい
お金の見方:フォローが増える方向=点数がつく場合もありますが、不要な薬が減ると結果的に負担が軽くなる人もいます。
診療報酬改定 2026 歯科|「治す」だけでなく「食べる・話す」を守る方向へ
- 噛む・飲み込むなど「口の機能」の話が増える
- 高齢者は“食べる力”の支援に繋がりやすい
- 子どもは成長段階の口の機能が話題になりやすい
診療報酬改定 2026 栄養|「食べられるか」が医療の中心に近づく
- 体重・食事量・食べづらさを聞かれることが増える
- 退院後も続けられる食事の相談が増える可能性
伝えてOK:「食べられない」「噛めない」「飲み込みづらい」は遠慮せず言って大丈夫です。
診療報酬改定 2026 訪問看護|通院がつらい人ほど「選びやすく」なる
- 在宅(家)で受けられる支援の選択肢が増えやすい
- 病院・家族・多職種の連携が重視されやすい
窓口負担が急増するというより、通院回数や移動負担が減ってトータルで楽になるケースもあります。
診療報酬改定 2026 精神科|「診察だけ」から「生活を支える」方向へ
- 睡眠・仕事・家庭など生活状況を聞かれることが増える
- 再発予防や継続支援の色が強くなる
- 必要に応じて支援先との連携が増える可能性
別枠|高額療養費(医療費が高い人は必ず確認)
診療報酬改定とは別に、高額療養費の仕組み(自己負担上限)を確認しておくことが大切です。
がん治療・難病・長期療養など「月の医療費が高くなりやすい」人は、ここが実質の負担感を左右します。
やること(最短)
- 自分の所得区分で「上限額はいくらか」を確認
- 入院・手術の予定があるなら「限度額適用」の手続き(病院の相談窓口へ)
患者タイプ別チェックリスト(全部入り)
入院予定がある人
- 食費・光熱水費の負担増を想定した?
- 指定難病など減免・据え置き対象か確認した?
- 高額療養費(限度額適用)の準備をした?
通院中心の人
- 通院頻度や検査頻度について相談した?
- 在宅・オンラインなど負担が減る受け方を聞いた?
薬が多い人
- 飲み忘れ・副作用・飲み合わせを薬局で相談してる?
- 「まとめられる薬」「減らせる薬」を相談した?
精神科・心療内科に通う人
- 生活で困っていること(睡眠・仕事・家族)を共有してる?
- 必要なら支援先の紹介(地域・福祉)を相談した?
そのまま使える|医師・薬剤師に聞いていい質問テンプレ
- 「今日の内容で、自己負担はだいたい いくらになりそうですか?」
- 「入院の場合、食費や光熱水費は どれくらいかかりますか?」
- 「この薬、続けるのが不安です。副作用や飲み合わせを見直せますか?」
- 「通院がつらいのですが、在宅や訪問看護という選択肢はありますか?」
- 「高額療養費の対象になりますか?限度額適用はどうすれば?」
FAQ|よくある質問
Q1. 診療報酬改定 2026で、患者の負担割合(1割・2割・3割)は変わりますか?
A. 多くの場合、診療報酬改定だけで急に変わるものではありません。支払額は「医療行為の合計」が変わることで増減し得ます。
Q2. 入院費は増えますか?
A. 入院時の食費・光熱水費など、患者負担が動きやすい項目があります。短期は軽微でも長期は合計が大きくなり得ます。
Q3. 薬代は上がりますか?
A. 一概に上がるとは言えません。フォローが増える一方、薬の整理・減薬が進めば負担が軽くなる人もいます。
Q4. いつから影響が出ますか?
A. 改定は「厚労省の方針→中医協で細部→告示・通知で確定」という順番で進み、制度適用に合わせて影響が出ます。個別の開始時期は医療機関の案内や公式情報で確認してください。
Q5. 高額療養費は診療報酬改定と同じ話?
A. 別枠です。ただ、月の医療費が高い人は高額療養費の上限が負担感を左右するので、必ず確認しておくと安心です。
情報ソース(クリックできるURL)
本記事は、厚生労働省・中医協などの公表資料をもとに、患者さんの立場で「生活とお金」に関係する点を噛み砕いて整理しています。実際の運用や負担は個別事情で変わるため、最終的には医療機関の案内や最新の公表資料をご確認ください。
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厚生労働省:令和8年度診療報酬改定の基本方針(ページ)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_66904.html -
厚生労働省:基本方針の概要(PDF)
https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001607287.pdf -
厚生労働省:令和8年度の診療報酬改定(食費・光熱水費等)(PDF)
https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001620952.pdf -
中医協 総会(第635回)議事次第(令和8年度改定の議題)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67045.html -
厚生労働省:高額療養費制度について(PDF)
https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001492935.pdf
注意書き(免責)
本記事は、厚生労働省・中医協等が公表する資料をもとに一般向けに整理したもので、医療機関の算定や個別の自己負担額を確定するものではありません。自己負担額は、保険の区分・治療内容・医療機関の算定・各種制度(高額療養費・公費負担等)の適用状況により変わります。実際の金額は、受診先の窓口・相談窓口で必ずご確認ください。

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